2008秋北東北(3) 2008/10/1 大湯温泉→蔦温泉

大湯温泉→発荷峠→十和田湖→奥入瀬渓流→焼山→蔦温泉 60km
 
やすみたい
あ~あ、きょうは休みたいなあ……
 
 

発荷峠

3日目の朝は7時まで寝坊した。
7時半に朝食を食べ、8時には朝風呂に入って、それから9時に出発。
きょうは計画通り休養日。
60km先の蔦温泉が目的地である。
 
大湯の温泉街を抜け、国道103号線を北上する。
建物は散在するものの、市街地を抜けると、途端に左右から山裾が迫り、
早速、田舎のサイクリングの開始である。
なんだか北海道に似ていなくもない。
 
きょうの行程では登りは3箇所となる。
大湯から発荷峠までの450m上昇。
休屋から宇樽部への峠越えの200m上昇。
焼山から蔦温泉への250m上昇。
都合900mを登ることになる。
細かいアップダウンを含めると1000m弱を登ることになると思われる。
休養日なのにそれでいいのかな、と思わないこともない。
 
とはいえ、昨日へろへろだった割には身体が軽い。
大湯温泉の効果かな、と思いながら、
それでも決して速度をあげずに、できる範囲のスピードで進む。
時速はすでに20km/hを切っている。
 
大湯から続いてきた田圃が尽き、登り坂がきつくなってくると、
国道104号との分岐である。大湯から13km地点。
ここまでノンストップで進んできた。
分岐点には、食料品屋さんがあり、自動販売機が並んでいたので、
ここで小休止する。
道路工事だろうか、作業服の数人も休んでいる。
晴れてはいるが、陽射しはきつくない。
 
さて、スポーツドリンクを調達し、出発する。
国道103号はここから発荷峠への登り坂を開始する。
斜度は7%くらいだろうか。
勾配は一定のまま、徐々に高度を上げていく。
決してきつくはないのだが、初めての峠道はどこまで続くかがわからないので、ペース配分が難しい。
なので、ここでもローギアのオンパレード。
ただしファイナルローは使用せずに済んだはずである。
 
ところで、坂を登っていると、
どーしよーもないことが頭に浮かんでくる。
この日はこんな按配だった。
「ススム!ススム!ごはーんーがーススーム!」
というフレーズの唄があるが、
「ノボル!ノボル!ごはーんーがーノボール!」
のフレーズが発荷峠の登りで
脳裏をエンドレスで流れ出した。
ただハイになっているだけだと思うのだが、
ごはんが坂を登るわけもなく
意味も不明であり、なぜこの替え歌なのかまったくわからない。
 
しかも、この唄、この日は一日中、脳裏に付きまとった。
 
そんな、ややおかしくなった状態ではあったが、
登り口から水分さえも補給せずに峠に到着。
 
昨夜のYHでの会話で、
発荷峠には感動があるよ、
とのことだったが、確かに素晴らしい眺望である。
思わず自転車を被写体に、何枚も写真を撮ってしまった。
発荷峠
 
こういうときに誰かに写真を撮ってもらえば、
写真も残るし、他の人と会話も出来るし、よいことが多いのだが、
なかなか団体さんに声をかけるのも難しい。
もうすこし待っていれば、十和田湖側からリアサイドバッグ付きの自転車軍団が登ってきたのだが、
そんなことを知る由もなく、とっとと坂道を下り始めた。
 
 

瞰湖台の登り

発荷峠から十和田湖畔の和井内まで、あっという間に200mの標高差を下る。
和井内から休屋、宇樽部を経由して奥入瀬渓流の入口である子ノ口までは15kmの道程である。
だが、休屋から宇樽部までの間には標高差200mの旧道峠が待ち構えている。
それを避けるとトンネル。それを登ると十和田湖の展望台があるということで、
ここは旧道の峠に進路をとった。
 
この区間がトンネルに切り替えられたのは最近のことのようだが、
旧道側の交通量はほぼ皆無の状態である。
そこを斜度が10%やら11%やらの坂道を登っていく。
 
木々に展望をさえぎられた道路は、
しかし、森の匂いを感じさせつつ登っていく。
風がざわめく。
通り過ぎていく風が木々の葉を擦れさせる音だ。
ざわめく木々
 
そうしているうちに、頂上の瞰湖台という展望台に到着した。
あれ、雲が垂れ込めている。
そこでようやく気がついた。
風のざわめきは、にわか雨の予兆なのではないか。
あれれ?
 
西側の空を見ると、
見事に黒雲が進んできていた。
いけない。
このままだとやられてしまう。
 
子ノ口までは残り7kmくらいか。
そこまで逃げ切れば、ドライブインがあったはずだ。
瞰湖台を後にし、全速力で坂道を下る。
宇樽部から子ノ口までは4km。
いつのまにか強い西風になっていた。
ちょうど東進する私は、それに乗って、タイムトライアル状態ですっ飛ばしていく。
 
 

子ノ口の雨宿り

子ノ口に着くと、まだ空は泣き出さずになんとか保っていた。
ここから国道103号線は奥入瀬渓流沿いに下っていく。
奥入瀬渓流の基点となる焼山までは14km。標高差200mである。
 
しかし、空模様はいよいよ怪しくなってきていた。
例によって逡巡タイムである。
 
ぐずぐずしていると、本当に水滴が空から落ちてきた。
 
いけない。
雨宿りしなくちゃ。
 
そう思ってうろうろしていると、ドライブインの客引きのおじさんが声をかけてくれた。
「うちで休んでいきなよ、自転車はここにとめていいから。」
本当はドライブインで食事をするのは避けたかったのだが、
非常事態でもあるし、お言葉に甘えて大休止とした。
 
カツ丼を食べながら外を眺めていると、みるみるうちに雨脚は強まった。
先ほどまでは十和田湖の対岸も見えていたのだが、もう雨煙の向こうに隠れてしまっている。
またたく間に大雨
 
雨は1時間ほど降り続いた。
待ちくたびれた頃、ようやく雨があがったようだった。おもむろに動き出す。
 
 

奥入瀬渓流から蔦温泉へ

子ノ口からはまた、既訪の地域に入っていく。
 
奥入瀬は思い出深い場所である。
あの時は青森駅からバスでやってきて、石ヶ戸というところから子ノ口までを登ったのだが、
今回は逆に下っていく。
 
何せ、今回は、一人旅。気楽なのである。
 
奥入瀬1
奥入瀬2

携行していたのはコンパクトカメラで、三脚も持っていないというやる気なし状態ではあるが、パチリパチリと写真を撮っていく。とにかく撮ってみると、あとで見てみれば使えそうな写真があったりもするから。
 
 
奥入瀬3
先程の大雨の影響で、路面から湯気が立ち上っていた。
 
 
焼山から蔦温泉まではまた登り坂となる。
3kmで250mくらいを登らされる坂で、休養日にしてはちょっときつかった。
へろへろになりながら蔦温泉旅館に到着。
時刻は15時。
 
 

蔦温泉旅館

夕暮れは穏やかに
蔦温泉旅館
蔦温泉旅館の階段
蔦温泉旅館の食事
 
こんなところに泊まりました、という写真。
日本秘湯を守る会の宿2泊目である。

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