「崖の上のポニョ」をいまさら観た。

  • 2008-09-23 (火) 23:30
  • 雑記

ポニョ
崖の上のポニョをいまさらながら観てきました。
 
 

簡単な感想

感想をひとことで言えば楽しかったです。かな。
この宮崎さんの、とても合理的とはいえない、
妄想チックでみょーな世界観、もともと好きなのです。
また、今回の映画にはドロドロが出てこないので助かりました(ドロドロ苦手)。
 
#この前、レイアウト展に行ってきたのも楽しめた理由のひとつ。
 
 

とはいえ、単純ではない

 
崖の上のポニョ、
最近の宮崎さん作品と同様に、展開が必ずしも説明的ではありません。
なので、観る人の年齢、経験、知識によって、
この映画の印象や各場面の捉え方が異なってくるんじゃないかな、と感じました。
 
ハウルの動く城で頂点に達したわかりにくさをいちど解体したのがこの崖の上のポニョだ、
という説明をどこかでみたんですが、
うーん、いかんせん説明を省き過ぎです。
逆に中途半端に現実味はあるファンタジーになってしまって、
後半、ストーリー展開がなんとなーく駆け足なのもあいまって、
製作者の意図や背景を汲み取ることはそんなに簡単ではありません。
 
 

宮崎さんの落ち込み

 
どこぞの記事(URL)で
宮崎さんは、
「試写で作品を見た子供たちの反応が全く無く、
 『子供たちのために作ろうとしたのに空振りだったのか』と落ち込んだ」
ということなのですが、
この映画で子供が理屈で反応するのは無理だと思いますし、
現代の子供たちが「感覚的に」反応するにもちょっと厳しいのでは。
トトロのように旧時代を描いたあからさまなファンタジーであれば感覚的に反応できると思いますが。
 
 

銀河鉄道の夜

 
そんなことを考えていると、
高校生の時に国語の授業で宮沢賢治の銀河鉄道の夜を
勉強したときのことを思い出しました。
銀河鉄道の夜は2人の少年を乗せた列車が宇宙空間を進むファンタジーですが、
そのベースには仏教思想が色濃く反映されているのだそうです。
授業では、仏教用語などを踏まえつつ各場面の意味を読み解いていきました。
(物語の最後にカムパネルラの父親が呟いた「もう45分経ちましたから」も
 何故45分なのかを考えはじめると、そんなに簡単には読み飛ばせません。)
 
 

結局のアプローチ

 
崖の上のポニョを観るにもそういうアプローチが必要な感じです。
例えば他愛のない話ですが、
宗介の母親、リサの愛車のナンバープレートには「333」と刻まれています。
この「3」という数字にも突き詰めれば意味があるのだそうです。
(「3」は読む人が読めば神話の思想が色濃く出ているのだそうです)
 
とても一回観ただけでは足りません。
そんな読み方をするべきなのかどうかはおいておいて、
映画をもういちど見るのもなんなので、
早いところDVD化してほしいものです。
 
 

(余談)ニーベルングの指輪

 
ポニョが人間になる前の名前は「ブリュンヒルデ」。
ヴァルキューレの騎行を髣髴とさせるポニョのテーマのアレンジ。
「ブリュンヒルデ」は「指輪」の最後で炎に飛び込みます。
この映画で「炎」に包まれたのは結局何なんでしょうか。
 
などとまた余計なことを考えてみると、また混乱。

Comments:2

aiko 08-09-26 (金) 14:22

私は、宗介は、監督の息子吾郎君を表していると見ました。

・帰らない父
・それによっていつも不安な母
・父の職業を象徴するものを握りしめる息子

監督自身も確か製作前に、
「吾郎があんなになったのは、五歳の時にもっと
 遊んでやらなかったのが原因だ」
と言っていたので。

ポニョは、監督が息子に示した、無条件の愛の象徴化と。

なんてね。

トトロも公開した当時は、
あまり人気なかったと聞いています。

へーたろー 08-10-01 (水) 13:06

「無条件の愛の象徴化」か。なるほどねえ。ポニョくらいに一途に(つーか猛烈に)真っ直ぐな愛情ってのは、たしかに現実とは一線を画した象徴的な感じですね。
私は宗介は駿氏自身でもあるととらえてます。駿氏の自我を無理やりに5歳にするとああなるんじゃないかと。(トキさんとのシーンは駿氏のお母様のことを意識しているそうな。)
5歳児という設定に無理があるのは駿氏も自覚していたのか、作中に「5歳とは思えん」という台詞があったような。

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