高原の街を目指して(碓氷峠)

【前書き】
軽井沢に行きたい。
ここのところそんな気分だった。軽井沢の名所にはあまり興味はないし人混みも苦手なのだが、軽井沢の雰囲気が好きなのだ。軽井沢に用事がないわけでもないし、とにかく碓氷峠を越えて長野県へ行こう。
そう考えて前夜目覚まし時計を5時にセットして眠りに就いた。
だが二度寝してしまい起きてみれば7時。確実に出遅れてしまった。けれども、天気はよい。意を決して出立、赤羽駅8時16分発の高崎行き普通電車に乗り込んだ。

【高崎駅にて】
高崎駅には9時51分に到着。さっそく輪行を解除する。高崎に輪行でやってきたのは1年ぶり。ここから目指すのも碓氷峠と同じである。ただし、前回はブロンプトンだったが今回はsequoiaを連れてきた。前回と比べてどれだけ速く軽井沢につくことができるか、もあわせて意識してみようと思う。ちなみに高崎駅スタートの時刻は前回より10分強遅い。ブロンプトンとロードだと比較になるはずもないのだが。

高崎からはある程度旧中山道をトレースしてみようと思う。高崎から横川までの旧中山道は旧17号となっている部分が多くそれなりに状態がよい。それでいて交通量も少ないので、ずっと登りとなるこのコースではそのようなルート設定とする。
コース概略だが、以下の通り。板鼻宿には右折となることもあり入らなかった。この辺りの国道18号は交通量は多いが走りやすい。
高崎市街→国18→国406→県26→上豊岡町交差点→国18→下野尻交差点→県216→国18→県?→国18→国18旧道(碓氷峠)→軽井沢市街

さて出発である。ところがスピードメーターが作動していない。また磁石が傾いたかなと思い、前輪を覗いてみると、あるべきところに磁石がない。反対側に磁石がついている。

いけね。

前輪の方向を間違えてはめていたのだ。実はこんなこと始めてで、きょうの前途多難ぶりを露呈した。だいじょうぶなんだろうか。…やっぱりだいじょうぶではなかったらしい。

【高崎から横川へ】
君が代橋を渡って、軽井沢への道中が始まる。「君が代橋」は例の明治天皇の行幸の際に架けられた橋だそうである。この手の話は「ブロンプトンで中山道を行く」に書いたほうがいいかもしれないが、中山道といえば和宮降嫁と明治天皇行幸ばかりで、それ以外に話題はなかったのだろうか。なかったのかもしれないが。

閑話休題。

君が代橋を渡って右折、旧中山道の道中が始まる、と思いきやまた国道18号に合流。板鼻宿への分岐に至る。ここで右折しようと信号を待っていたのだが、押しボタン式になっておりいつまでたっても歩道が青信号にならないので、そのまま国道を進んで安中駅前に至った。追い風なのか時速40kmで巡航できたのだが、これがこの先徐々に響いてくることになる。

安中駅を出て碓氷川をわたると左に旧道が分岐するので、そちらへ進路を向ける。だんだんと腕が焼け始めた。日焼け止めを塗っているのにな……あまりにケチりすぎたかもしれない。
旧道に入ると、安中宿である。ここから上り坂がはじまる。この時点ではまだ元気だった。しかし。

安中から国道18号を越えてそのまま県道を直進する。原市という地域らしい。リュックサックで歩いている人たちを見かける。まだまだ中山道の静かなブームは続いているのだろうか。しかし、一様にリタイア直後っぽいおじさんおばさんなのが気になるが。これがお遍路とかだと若者もいるのだろうか。中山道はどうにも「冒険」っぽさが感じられないから仕方ないのかもしれない。

ブロンプトンでこの道をたどったときはこの原市でグロッキーになり、安中から松井田まで1時間を要したのだが、sequoiaとはいえさすがにロード、きょうは30分で通過。この先のだらだら上りでグロッキーになりつつも、11時40分頃に横川駅前に到着した。

【横川駅】
横川駅前には簡易テントが張られており、その下で食事をすることができる。

ここでは峠の釜飯を食べましょう。
峠の釜飯

食事をしていると「写真を撮っていいですか?」と売り子さんを撮っている人がいた。装備から見てプロかもと思っていたところ、「旅と鉄道という雑誌なんですけど」と話しかけている。『旅と鉄道』といえば、鉄道ジャーナル社の名門雑誌ではないか。というか、遥か15年以上前に定期購読をしていたほどの雑誌である。鉄道ジャーナル社の看板雑誌『鉄道ジャーナル』の第301号にはワタクシの写真が掲載されているという由緒ある……旅の本題とはまったく関係ないが、声をかけてみようとしたところ、カメラマン氏はすたすたとどこかに行ってしまった。旅と鉄道氏のさらなる発展を祈るや切(この言い回しがT村先生)。

と鉄ネタはさておき、ともあれ碓氷峠に向かうことにしよう。

【碓氷峠:登り】
横川駅を出発すると、程なく上り坂となり坂本宿を通過する。宿場を抜けるとワインディングロードのはじまりだ。自転車にとって上り坂のワインディングロードはあまり問題ではないが……。碓氷湖で小休止後、熊ノ平まで進む。

むー、疲れた。

なんだかつかれてしまった。あまりに足も回らない。高崎駅は標高90mしかないのだが、横川駅でも390mの標高がある。ここまでのアプローチがボディーブローのように効いてきているのだろうか。熊ノ平の標高は690m。まだ峠の960mまで登らなければならない。
碓氷峠はカーブごとにナンバリングされている。184個のカーブがあるのだが、その130番くらいから160番くらいまでが地味にきつい。ちなみに坂本宿から碓氷湖までもきつい。ブロンプトンで3回登っているが、毎回同じ印象だ。斜度の数字としてはたいしたことのない峠であり、平均速度も高めなのだが、そのためにやりすぎてしまうのかもしれない。
しかし、ひとりきりのヒルクライムはすぐにだれてしまっていけない。がんばろうという気持ちよりも休みたい気持ちが先にたってしまう。熊ノ平から頂上まで3回も休んでしまった。まったくもってダメダメである。
碓氷峠は4回目ともなると感動が薄い。眺望がきかないのが最大の理由であろう。眺望のよい旧碓氷峠へはここからさらに200m登らなければならないが、きょうはもう軽井沢の市街に下ってしまった。

【軽井沢】
軽井沢では用事を果たすことができなかった。何をしにきたのやら。仕方がないので引き返すことにする。

下仁田へ下ることも考えたが、電車賃もかさむので順当に碓氷峠を戻ることとする。目的地は高崎駅である。

それにしても暑い。それでも都心の29度に対して軽井沢は22度。夏は軽井沢に入り浸りたいものです。

星野温泉にも千ヶ滝温泉にもツルヤにも行かずに碓氷峠を14時20分に通過、下りに入る。

【碓氷峠:下り】
数kmくらいは後続の車に追いつかれることなく、快調に下る。と、書きたいところだが、某コミックにも下りの名所として描かれたこの峠道。猛烈なワインディングでさらに荒れた路面、どうにも時速30km以上を出すことができない。手は痺れる。眼鏡橋で耐えかねて写真撮影をする。

空が青い。
眼鏡橋

ここから猛烈なスピードで下る。峠道を抜けると坂本宿を時速50kmで通過。碓氷バイパスと合流後も五料交差点まで時速50kmで巡航した。この区間は9kmくらいあるのだが、15分くらいで通過した。危ないったら仕方がない。sequoiaくんは時速60kmで蛇行するので、時速50kmくらいから断続的にブレーキをかける。かなり神経を遣う一直線である。

【松井田から高崎】
この先も、安中付近までだらだらの下りで、時速30km台の後半で流すことができた。五料交差点では中山道を歩いている男性に声をかけられる。中山道を「歩く」というのは自分にとって憧れである。歩いている人たちを見ると、かっこいいなあ、と思う限りである。
高崎駅には15時55分に到着した。所要は1時間35分である。新幹線ならば軽井沢から10分で高崎に着くのだが。
輪行準備に手間取り、16時30分発の快速アーバンで帰京した。

【ジャックナイフ】
安中駅前でガードレールに突っ込みそうになり、急ブレーキ。前輪がロックし、後輪が浮き上がった。それもかなり。疲れているとしか思えない。

【まとめ】
結局登りの所要時間だが、高崎駅前発10時20分、軽井沢駅前13時20分でちょうど3時間である。ブロンプトンでは10時10分発の15時40分着であるから2時間半を短縮したことになる。しかし食事休憩をはさんだとしても45kmに3時間はかけ過ぎであろう。もっと精進しなければならない。まずは自転車に慣れなければ。

今年こそは何回かは軽井沢に行きたいものです。

走行距離109km

Comments:1

aiko 07-05-30 (水) 14:08

おー、釜飯。横川で買ったの?新幹線通って買えなくなっちゃったけど、横川駅自体は今も健在なんだね。小さい頃は毎年峠の途中にあるおぎのや(だっけ?)で釜飯食べてました。

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