2009秋北海道(5) 札友内→南標茶

憧れの津別峠。

9月10日(木)
札友内→南標茶 約120Km

行程

札友内-(国道243・道道588・町道)-津別峠展望台-(町道・道道588・国道243)-札友内-(道道717)-弟子屈-(道道53)-ヌマオロ原野-(国道274)-久著呂-(道道1052・道道243・道道1060)-コッタロ展望台-(道道1060)-塘路-(国道391)-南標茶

ツーリングレポート

鱒やの朝

晴れの予報にもかかわらず降っていた朝方の雨は7時前にはあがり、やがて陽射しが宿裏手の林を照らした。どうやらきょうも晴天のもとを走れそうだ。
きょうは、今回のツーリングのいちばんの目的、津別峠に登ることだけは決めていた。
そのあとの行程は白紙だったが、前夜に標茶の木理さんに電話を入れて予約をしたので、津別峠から折り返して弟子屈から標茶に南下することとした。
朝食の時に鱒やのオーナーの橘さんとその話をしたところ、どうせまた宿の前を通るので、サイドバックを預かってもらえることになった。これで、楽にヒルクライムをすることができる。ありがたい。

朝食後にオーナーと自転車談義になる。オーナーは生粋のランドナー乗りで、先日、自転車趣味を復活させるにあたり、東叡に700Cランドナーをオーダーしたほど(しかもパーツがまたオールドパーツ満載)。

これがオーナーのランドナーだ。ニューサイクリング誌の表紙を飾ったらしい。

それだけに、最近のヘルメットはかぶったことがないそうだ。「必要だとは思ってるんだけどね」などとおっしゃる。
私はOGKのモストロを被っているので「それなら被ってみたらどうですか?」とオーナーにお貸ししたところ、オーナーは満面の笑みで洗面所に「どうだろうか(わくわく)」と見に行ってしまった。オーナーの奥さまが「いつもクールなのに」と微笑っている。あらあら、仲がいいなあ。

鱒やはとても居心地の良い宿で、ぐだぐだとおしゃべりしていたいものの、いつまでも出発しないわけにもいかない。津別峠からの景色を考えると、できる限り早い時刻に出たほうがいいに決まっている。そんなわけで心を決めて8時50分に鱒やを出発。

憧れの津別峠に向けて

国道243を屈斜路湖方面に向かう。
札友内からはほとんどフラットな道程を、ウランコシまで進む。そこから県道588に折れて津別峠への登りに向かうのだ。進行方向正面から弱い風が吹き付ける。ツーリング5日目ともなると正直、のんびりペースに慣れて23km/hほどで巡航する。津別峠への分岐は15Km先。それまではウオーミングアップと思えばいい。

津別峠への登り口となるウランコシ、道道588への分岐に到着。ここまで信号にもつかまらず、ノンストップでやってきた。さて、憧れの津別峠までのヒルクライム開始である。

津別峠の反対側のホテルフォレスターの看板。
津別峠まで10kmとの記載がある。おそらく展望台までの距離だろう。

ヒルクライムアタックではあるが、タイムアタックではないので、無酸素運動にならないよう登ることとしよう。日当たりのいい取り付きの直線を1kmくらい登ると、樹林の中に峠道は飲みこまれる。

津別峠は標高754mの峠で弟子屈と津別を結ぶ峠だ。ウランコシのT字路で国道243から分かれて標高差600m強を8Km強で登る。周辺の雰囲気は「車のまったくこない」定峰峠に似ている。峠道の感じは丸山林道をほんの少しきつくしたくらいだが、たしかに北海道にはめずらしいタイプの峠道だ。
気分がゆるゆるなので何度か足を付きながら進む。しかし、ヒルクライムは楽しい。これが、誰かと競ったりすると、途端にきついだけの遊びになってしまうのだが。

というわけで、50分以上をかけて津別峠に到着した。
峠はかなり肌寒いが、ここからの眺望はほとんどない。まっすぐ進むと津別の街に至る下り坂なのだが、すぐに右に折れてさらに林道を登る。さらに登って標高960mの展望台に向かうのだ。
今回のツーリング、この展望台に向かうためだけにやってきたといっても過言ではない。
空は雲が行き過ぎたり太陽が覗いたりめまぐるしい。
お願いだから、晴れた屈斜路湖を望ませてほしい。

と、気持ちは逸るが、この展望台までの道程、たったの2Km半で200mをよじ登るためかなりの急勾配。楽しくファイナルローでゆるゆる登る。

先ほどの津別峠手前からとにかく寒い。ヒルクライムをやってるのに寒いのもおかしな話だが、でも寒いのだ。まだ9月初頭だというのに、さすが道東である。
そうやって20分弱を格闘し、頂上にたどりつくと、そこには津別町管理の展望台施設があった。

調べたとおりだ。
ということは、この展望台を登れば、屈斜路湖が望めるはずだ。
「飛び込みたくなる」と形容される、この展望台からの眺め。
数年越しの景色。


すばらしい。
ただそれだけだ。

津別峠展望台

展望台には、「手相をみてやる」というおじさんが、出店を出していた。
が、ここは高尾山ではない。
道東の僻地、津別峠だ。
客などいるはずはない。というか、観光客らしき人影がない。
やっぱり趣味なのだろうか。謎だ。
一緒に写真を撮ってくればよかったが、さすがに絡まれたくない雰囲気だった。
(すこし会話は交わしたが)

弟子屈に下る

さて、屈斜路湖の景色を心行くまで堪能したわけではないが、
そろそろ行かないと、昼時に弟子屈に着けない。
出発しなくては。

といっても、ここから標高差800mを下るまでは、ただ重力に身を任せればよい。
案の定、展望台から津別峠を経由して国道の分岐まで10kmを15分弱で下りきった。
しかも、国道243も追い風。時速35kmオーバーで札友内まで快走する。
あっという間に札友内の鱒やに帰着。
ロードバイクでもないのに展望台から25Kmの距離を50分弱で走ってきてしまった。

鱒やの奥さんにあいさつし、荷物を回収。ちょうど時刻は12時を回った。
2007年のツーリングで、パンクに見舞われてひどい目にあったビラオスキー場前をわざわざ通過して、弟子屈市内へ。
弟子屈市街のラーメン屋「弟子屈」に向かう。
このラーメン屋「弟子屈」は札幌での有名店なんだそうだが、その本店が、弟子屈その地にあるのである。
せっかくだから食べに行く。

といっても、とくにラーメン好きでもない私、そそくさと完食。
ラーメンを食べ終わると、空模様が怪しい。
ほどなく雨もぱらついてきたので、摩周駅に避難する。
天気予報は晴れなのだが、これから向かう南の方向の空は真っ黒。
これは輪行か。と思ったのだが、目まぐるしく変化する天候は10分程度で回復してきた。
なんとか走れそうだ。
そういえばこの旅行、もう5日目だが、まだ板橋の自宅を出てから自転車と飛行機にしか乗っていない(清里町で温泉の送り迎えに車で送迎してもらったが)。
天気には恵まれているようだ(というか、豪雨でも走っているだけだが)。

道道経由でコッタロへ

気を取り直して標茶に向かう。弟子屈から標茶であれば国道391がメインルートだが、あえて、道道53を走っていくこととする。

牧場に侵入して写真を撮ってみたり。
やはり、このほうが旅らしい。

しかし、そんなことばかりしていて、ドロドロダートに突っ込んでしまった。
そのまま北海道の泥土をタイヤにつけて、結局東京にも持ちかえってきてしまったのだが、
エキノコックスがついてきてなければよいのだが。
(エキノコックス=北海道に多くいるといわれる寄生虫)

まっすぐ南標茶に向かうと早くに着き過ぎてしまう。
そのためひどいアップダウンでうんざりの国道274を経て、久著呂から道道1052へ。

釧路湿原北辺のコッタロ展望台に立ち寄ることにした。
コッタロ展望台は、どうもいくつかある釧路湿原の展望台のなかでもっとも不便なところにあるらしく、いかにもひなびている。売店のひとつもない。というか他の観光客の姿が見えない。
展望台というからには軽く100段を超える階段を登っていく。
そしてひとりじめの景色がこんな感じ。


おかげで、ゆっくりと眺めを楽しむことができた。
自転車に戻ったら、大学生らしき4人組がレンタカーでやってきた。
空気がおいしい!とかなんとか言っている。
ダートで巻き上げられた砂埃が煙たいのだが。

ダート

さて、ここから南標茶へは塘路経由が速いだろう。釧路湿原を突っ切るダート道道1060を走る。


北海道旅行、という感じの道だ。
こういう道を走れる自転車でないと、北海道ツーリングは面白くないと思う(2年前は23Cのタイヤでよくツーリングできたもんだ)。

夕暮れのシラルトロ湖

さて、塘路で釧網本線の踏切を越えて国道391に出る。

ここからは国道391を北上して南標茶へ。
かなりヘロヘロになってきているのだが、対面通行の道路工事を2,3か所で実施していた。
北海道の対面通行はスケールが大きい。
1kmくらい交互通行だったりするのだ。
しかも、自転車がくると、車を通した後で自転車を通してくれる。
もちろん、対向車は止めて、だ。
自分が通り過ぎるまで対向車は止まっている。
もう、渾身の力で通り過ぎなければならない。アタックである。
しかも、軽い登り坂だったりするから。

そんなアタック地獄を超えて途中のシラルトロ湖の夕暮れ。

木理

さて、2年ぶり、3回目の民宿・木理である。
ここの料理は家庭料理だがとてもおいしく、車で連れていってくれる温泉・味幸園のお湯も絶品。
まあ楽しみなのは夜の飲み会で、札幌の某ゲーム会社の方と楽しく飲んでいたのだが、
どうにも疲れているのか22時でダウンしてしまった。
(前回、前々回の木理では19時から24時まで飲んでいたので、22時というのは早いほうなのだ)

明日は最終日、夜には札幌で約束がある。
どういった行程をとろうか。

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