- 2009-09-08 (火) 21:42
- 2009.09 北海道
9月8日(火)
ウトロ→崎無異 65Km
行程
ウトロ-(国道334)-知床峠-(国道334)-羅臼-(国道335)-崎無異
ツーリングレポート
出発まで
朝5時半。
目覚めてみると外は強い雨が降っていた。
NHKをつけてみると、最新の天気予報がちょうど始まったところだった。網走では朝のうちに雨があがり、昼には好天になると伝えている。しかし、窓の外を見れば出発をためらうような鈍色(にびいろ)の空模様だ。
同室だった方と朝食を摂る。彼はきょうは観光船で知床岬に行く予定だったが、あえなく欠航とのことで午前中はカムイワッカの滝に向かうのだそうだ。
しかし、自分はといえば、知床峠を越えた標津町の宿を前夜に予約してしまっている。そこまでであれば寄り道なしならば60Km程度の道程だから、昼に雨があがったことを確認してからおもむろに出発したって日没には間に合うだろう。
だが、知床峠を越えれば羅臼側は正反対の天気かもしれない、との根拠のない予感にとらわれていた私は、雨の降る景色を「小止みになってきた」と強引に解釈し、出発の仕度をはじめたのである。それだけ走りたい気持ちが強かった。
これが正解だったかどうかは、きょうの夜にはわかるだろう。
8時半を過ぎるとウトロは小降りになってきたこともあり、出掛けることとした。
ボンズホームの奥さんに「無理しなくていいんだよ」と言われたが、もう出立準備が終わったところで言われても引き返せない。9時に出発。
景色はといえば、やはり雨模様である。

雨のヒルクライム
セブンイレブンで食糧をを補給し、知床峠を目指して出発。
シューズは防水対応ではなく、コンビニのビニール袋を巻きつける。
今回、装備をケチったところだったが、ビニール袋でも防風にはなるようだ。
気温は低く、濡れたシューズに風が絶えずあたるのではかなわない。
昨日同様、まずは自然センターを目指す。
2Kmほど海岸沿いに走ると登り坂が始まる。
おそらく5%程度の坂道が知床峠まで10km以上を連続するはずだ。
ほぼ均等に登っている。
3日目ともなると、のんびり旅をしているはずなのに、脚はかなり重い。
初日の羽田空港までの道程でロードバイクとバトルしたツケが来ているのかもしれない。
自然センターまでは5Kmほどだが25分で通過。
非常に遅い。
ここから知床峠まではあと10Kmあるらしい。
雨はやや強くなり、山の上から吹き付ける風がしだいに強まってきた。
ほんのすこし傾斜がきつくなってきた。
疲れが溜まっているのか、雨中走行に体力を吸い取られたのか、緩い坂道にもかかわらずしばしば足をついて休憩する。
そのたびになかなか近づかない峠に、うんざりしながら凍えて登る。
それでも、自然センターから1時間が経過し、そろそろ頂上というとき、右にカーブを切ると、羅臼側からの山壁が途切れた。
その瞬間、強烈な雨と風が身体を叩いた。
羅臼側から吹き付ける雨と風。
逃げ場のない最果ての峠道はいよいよ凍えた。
しかし、知床峠は観光名所。
レストハウスがあるに違いない。
そこで暖をとればよい。
と思っていたのに。
期待は空しく、峠には小さなトイレがあるだけだった。
10時40分。
羅臼側にとっとと下るしかない。

そして雨のダウンヒル
羅臼側は強烈な雨だったが、ブレーキを効かせながらゆっくり下る。
長い下り坂にもかかわらず、雨は止まない。

こんな山奥でも、さすがに観光道路。
自動車は追い抜いていく。
そこへ。
追い抜いた車の助手席から大学生かな、男の子が、
窓から身を乗り出して、こちらに向けてガッツポーズをしてくれたのだ。
3ヶ月後のいま、この記事を書いていても、
あの光景を思い出すだけで、涙が出てしまう。
間違いなく、この旅で、いちばん嬉しい瞬間だった。
道の駅×トド
羅臼の中心部に至り海岸に出ても、雨は止まないのだ。
たまらず道の駅でビバークである。
道の駅では、魚屋さんのおっちゃんが、
「ここの食堂で食べると高くつくから、うちの食堂へ行け。200mくらい先だよ」
と言ってくれるのだが、かなり濡れているし、落ち着くまでは外に出たくない。
ということで、2階の食堂へ。
ここではスペシャルメニューとしてトド丼を提供していた。

まあ、話のタネ、ですかな。
羅臼から羅臼峠へ
道の駅で1時間を過ごすと雨はあがったようだ。

4km遡った熊の湯に行こうとしたが、強烈に山から吹き付ける風に、残り1kmで断念。
川はいい感じに増水している。

羅臼に引き返し、一路、国道335を南下する。
羅臼の町は10kmくらい続き、ようやくそれが途切れると標高80mの羅臼峠である。

羅臼峠は風が棲んでいた。
わかりにくいが、風速13mである。

しかし、この羅臼峠を越えると、
なんとも、いい道が連続する。




これが、国道かよ、
と突っ込みたくなるが、
そんなはずはない。
旧道だったり脇道だったりです。
もう目的地も程近いので、遊んでばかりです。
そんなわけで、写真ばかり撮る
ニューサイ写真ってのを撮ってみたいのですが、
なかなかいい感じには行かないねえ。


空気が澄んだのか国後がよくみえる。

崎無異
きょうの宿は崎無異のモシリバ。
14時50分には到着した。
雨の知床峠を自転車で越えると伝えていたため、とても心配して下さった模様。
すぐにシャワーを浴びさせてもらえた。

しかしやることもないので、散策へ。




崎無異の夜
夜は鮭のチャンチャン焼。
そして、そのあと、海岸で月と、
そして、海に浮かぶ月を見る。
モシリバのお母さんまで感動するような光景。
ここまで凪いでいるのはめずらしいようだ。
一眼レフをもってくればよかったなと思ってしまった。
そして、名古屋から来られたライダーさん、
大分から来られたパティシエールさんと、
モシリバのご夫婦と楽しい酒盛りなのでした。
雨の知床峠を越えてきたことは正解だっただろうか?
旅行に正解なんぞない、いいことは自分で見つける!
というのが正解なんだろうな。
さあて、明日は晴れるようだし、きょうは距離も走っていないし、
ようやく楽しく走れそうだ。
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