- 2009-09-07 (月) 20:25
- 2009.09 北海道
憧れのウトロへ。
9月7日(月)
清里町-ウトロ 83Km
行程
清里町-(道道946・1115)-川上-(国道334・道道769)-斜里-(町道・国道334)-ウトロ-(国道334・道道93)-知床五湖-(道道93・国道334)-ウトロ
ツーリングレポート
雨の降る清里町、そして斜里
前日の天気予報では、網走地方では雨が降るとのことだった。
目覚めてみると、外ははたして小雨。
でも、ここでのんびりしていてもよいことはないので出発することにした。
宿泊していたユースホステルでは食事提供はない。
予約してからここに気づくなんてまったく間抜けな話だが、
旅行中はコミュニケーションもとりたい私としては、
わざわざいユースに泊まって、食事つきではないってのも……
まあ、いいや。
ペアレントさんに見送られ7時半に出発。
まずは小高い丘を一気に駆け下りて、清里町の駅に向かう。
だが、市街地に入ったところで、雨が強くなってきた。
しかたがないので、清里町の駅で一時様子見である。

駅入り口の案内板は「清里駅」と表記している。
実際には「清里町駅」なのだが。
あまり鉄道が利用されていないことをうかがわせる。

結構立派な駅だが、
無人駅の清里町駅。
きょうは、もう観念して、
最初から上下雨具を着用中である。
雨は止まないようなので、諦めて出発。
道道1115に入ったセイコーマートで朝食休憩とする。
前夜からかなりの雨が降ったのか、水溜まりだらけだ。
ここのセイコーマートで食べた弁当の容器を、
泥除けとして設置してみる。

いいかもしれない。
清里町の町を外れると、右手に美しい山の姿が目に入った。
百名山の斜里岳だ。
雨が降っているのに、しばらく自転車を止めて写真を撮る。

何しろ、きょうの目的地はウトロ。
最低50kmを走れば着いてしまうのだ。
憧れのウトロへ
4年前、2005年5月の厚岸、
牡蠣丼を食べに入った食堂で、相席になった根室の人が、
「ウトロはいい、魚がうまい、羅臼もいいが、比べ物にならない、
これから根室に行くのか? 根室なんかなんにもないぞ」
と言っていたのを覚えている。
実際にはそのあと、根室のスーパーでおいしいウニに出会えたのだ。
それでは羅臼、ウトロにいけば、何に出会えるのか。
それからというもの、ウトロは自分のなかで、
行かなければならない地だった。
それから4年が過ぎ、
そのウトロに向けて、国道334を北東に向かっている。
ややアップダウンはあるものの、ほぼフラットな道中は、
いつしか雨も上がり路面が乾き始めていた。
海岸線に登ったり、海上に投げ出されたり、
鈍色の曇天を突っ切って進んでいく。

斜里から30kmも走っただろうか。
オシンコシンの滝をこえて、トンネルをくぐって、
もうすこし走ると、ウトロの町が近づいた。
セブンイレブンまであと711m。

道の駅、ウトロ・シリエトクに到着する。
時刻は10時50分。
その時は気付かなかったが、写真を見ると、
青空がかすかに見えている。

シリエトク。
陸地(sir)の突端(etok)。
「知床」の語源となった地名だ。
東京から飛行機に乗り、
自転車で2日をかけてやってきた憧れのウトロは、
しかし、曇っているせいもあるのか、
重く深い景色のなかに沈潜している。
おそらく、腹が減っているせいだろう。
朝からコンビニ弁当を食べてしまい、
どうにも気分が上向いていないようだ。
すこし早いが、昼食にすることにした。
昼食は知床焼魚膳(鮭)、1200円。
「恵まれた知床の環境に育ち、絶品といわれるこの地のサケを食べずして、旅の思い出は語れません」
とのアオリがついている。
でも、注文を取りに来てくれたお姉さんは
「マスになりますけど、いいですか?」ときいてくるのだ。
鮭じゃないの?と思ったが、
どういうことか訊きもせず、「お願いします」と答えた。
はたしてやってきたのはカラフトマスだった。
この時期の鮭はまだカラフトマスなのだ。
春ならば時不知、
夏ならばカラフトマス、
秋は一等検鮭、
冬は一等検鮭の山漬。
焼鮭、鮭の刺身、鮭の煮付け。
カラフトマスでもおいしいじゃないか。
でも、今度はウトロに、秋に来たくなった。
また宿題が出来た。
知床五湖を歩く
さて、腹具合はよくなったが、
まだ11時20分。
このままウトロでのんびりしていてはもったいない。
シリエトクのエトク、
知床五湖、カムイワッカ方面に向かってみよう。
雨の中走ってきたので、
自転車を軽くチェックするが問題はないようだ。
簡易ドロヨケもちゃんと機能している。
(もう倍くらい長さがあるとよさそうだが…)

ウトロの町を抜けると、2kmほど海岸線を走り、そこから知床峠への登り坂が始まる。

知床五湖への道のりは結構面倒だ。
知床自然センターまで標高差150mを登り、そこから道道に分岐する。
道道は下り坂から始まり、
岩尾別でほぼ海抜0mまで降下。
そこからまた登り坂で知床五湖は標高240mの場所にあるのだ。
まあ、逡巡しても仕方がない。
なんにせよ、知床にいるのだ。
行く以外の選択肢はないだろう。
岩尾別からの登り坂ではシシ神さまのようなシカを眺めつつ、
知床五湖の駐車場に到着。
ここまできてしまうとカムイワッカの滝には行かれないようなので、
五湖を周遊することにする。
熊が出る!という警告に怖気づいて、
熊鈴を購入してから、いざ、
4kmのトレイル。
SPDシューズなので、歩きオンリーで行く。
知床五湖は一湖から五湖まで、
辿っていくことができる。
一湖ではこんなふうに、観光客も多かったのだが。

だんだんと奥地に行くと。

静かな景色が広がった。

ずっと眠っていたい。

乙女の涙
いつしか暴風が吹き荒れる道を戻る。
岩尾別からの7%のヒルクライムは案外楽にクリア。
ほどなく知床自然センターまで戻ってきた。
ここからはウトロまでのダウンヒル。
気持ちよく走りだそうとしたが、
そういえば、乙女の涙というスポットがこの辺にあったはずだ。
「乙女の涙」という風変わりな名前は愛称で、実際にはフレペの滝という名前なのだそうだ。
フレペとは「赤い水」という意味。
すこし行ってみたくなった。
で、行ってみる。
遊歩道の入り口にはこんな看板があった。

熊鈴を握りしめつつ、またもやトレイル。
どんどんと道は下っていく。
下手な登山道よりもきつい感じがする。
そうやって、2kmほど歩くと、荒涼とした野原が拡がった。

フレペの滝はその先だ。
覗き込むと、絶壁から滝が流れ出している。

こういうところには、できれば
ほかのグループがいないときに来たい。
しかし、この時間帯ではそれはかなわない。
それほど、知床には観光客が多いのだ。
9月の月曜日だというのに。
自然センターに戻ると、シカの群れがいた。
団体の観光客さんが、がんばってシカを激写している。

しかし、ウトロの町には
普通に、家の前をシカが歩いているのだった。

ウトロの夜
ウトロの宿はとほ宿のボンズホーム。
http://www9.ocn.ne.jp/~bonshome/
15時40分に到着した。
建物きれい、ご飯は絶品、酒持ち込みOK(宿のとなりはセブンイレブン)で2食付き5000円。
おすすめです。
昼に引き続き、鮭料理を楽しむ。
そして、夕食後は同宿の方と酒盛り。
兵庫から来たというその方は、トマムでの友人の結婚式後に、
ウトロまでJRとバスでやってきて、3連泊中なんだそうだ。
鮭とばをつまみながら、楽しくサッポロクラシックを飲む。
やっぱり、これじゃなきゃ。
ようやく旅気分になってきた。
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